ことば・ことわざ・故事の語源や由来、さらに業界用語や回文・四字熟語などを知ると、意外な伝説や文化、エピソードが分かり楽しいですよ

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表現・言い方についての四字熟語




【あ行】

悪口雑言 (あっこうぞうごん)
口汚く、あれこれ悪口を言うこと、その言葉。
【説明】「雑言」は、悪口。同じような言葉を重ねて意味合いを強めた表現。
【類語】悪口罵詈(あっこうばり) 罵詈雑言(ばりぞうごん)

蛙鳴蝉噪 (あめいせんそう)
蛙や蝉がやかましく鳴き騒ぐことから、役に立たない議論や長くて内容のない文章などのたとえ。
【類語】蛙鳴雀噪 (あめいじゃくそう)
【出典】『蘇軾の詩』

衣錦之栄 (いきんのえい)
立身出世して故郷に錦を飾ることができる栄誉。
【類語】衣錦還郷(いきんかんきょう)
【出典】欧陽脩『昼錦堂記』

一牛鳴地 (いちぎゅうめいち)
牛の鳴き声が聞こえるほど、きわめて距離が近いこと。
【説明】のどかな田園風景の形容にも用いる。「いちごみょうち」とも詠む。
【類語】一牛吼地(いちぎゅうこうち)

一言半句 (いちごんはんく)
ほんのわずかな言葉。短いちょっとした言葉。
【説明】「一言半句も聞き漏らさない」のように、多くは打ち消しの形で用いられる。
【類語】一言一句(いちごんいっく) 片言隻語(へんげんせきご)

一字千金 (いちじせんきん)
一字だけでも千金に値するほど、立派な筆跡や文章。
【説明】秦の呂不韋(りょふい)が「呂氏春秋」を著したとき、都の城門に文章を書き、「一字でも添削できた者には千金を与える」と言ったという故事から。
【類語】一言千金(いちげんせんきん)
【出典】『史記』

★一上一下 (いちじょういちげ)
上がったり下がったりすること。上げたり下げたりすること。転じて、その場に応じて適切に処理すること。

★一部始終 (いちぶしじゅう)
物事の始めから終わりまですべて。その、くわしい事情。
【説明】一部の書物の最初から最後までの意から。
【類語】一伍一汁(いちごいちじゅう)

★一木一草 (いちぼくいっそう)
一本の木や一本の草。そこにあるすべての草木。
【説明】すべてのものの意や、きわめてわずかなもののたとえにも用いる。

★一目瞭然 (いちもくりょうぜん)
ひと目見ただけで、物事の様子がはっきりとわかること。
【説明】「瞭」は「了」とも書く。
【出典】「朱子語類」

★一文半銭 (いちもんはんせん)
ごくわずかな金銭のたとえ。
【説明】「半銭」は「きなか」とも読む。
【類語】一銭一厘(いっせんいちりん)

★一文不通 (いちもんふつう)
文字の読み書きができないこと。
【説明】ひと文字もわからない意から。

★一利一害 (いちりいちがい)
利益・利点もあるが、損害・失点も同時にあること。良い点と悪い点があり、完全ではないこと。
【出典】『元史』
【類語】一長一短(いっちょういったん)

★一路平安 (いちろへいあん)
旅立つ人の無事を祈る言葉。「ご無事で」「お気を付けて」の意。
【出典】『紅楼夢』

★一紙半銭 (いっしはんせん)
1枚の紙と五厘の銭。寺や僧侶への寄進が少ないことから、転じてごくわずかなもののたとえ。

★一唱三嘆 (いっしょうさんたん)
詩文を一度読んで、何回も感嘆すること。すぐれた詩文をほめる言葉。
【説明】昔の詩文は声に出して読んだので、「唱」と言うが、今日では「一読三嘆」と言う事が多い。

★一旦緩急 (いったんかんきゅう)
いざという時、緊急時の意。
【説明】「緩急」は緊急の意。「一旦、緩急あれば」という形でよく用いられる。

★一知半解 (いっちはんかい)
物事を中途半端に理解していること。十分に理解していないこと。
【説明】ひとつのことを知ってはいるが、半分しか理解していない意。
【出典】『滄浪詩話』
【類語】半知半解(はんちはんかい)

★意味深長 (いみしんちょう)
詩文などで、内容が深く趣があり、含蓄があること。また、人の言動や事柄の裏に、表面上の意味だけではなく、深い意味が含まれていること。
【説明】省略形の「意味深」は、ある表現が二重の意味を持つ、暗示が隠されているという意味。

★有象無象 (うぞうむぞう)
種々雑多なつまらない物や、くだらない人間。
【説明】仏教の「有相無相(うそうむそう)」という言葉から変化して生まれた語。有相無相は「この世の有形無形の一切のもの」を指すが、それがこの世のあらゆるもの。雑多な種々の存在や現象という意味に解釈されるようになった。

★雲泥万里 (うんでいばんり)
天と地のように大きく隔たっていること。差異が著しいことのたとえ。
【類語】雲泥の差(うんでいのさ)

★円頂黒衣 (えんちょうこくい)
丸い頭に黒染めの衣を着た僧侶の姿。僧侶のこと。

★屋上架屋 (おくじょうかおく)
重複して意味のないことを繰り返すたとえ。
【説明】屋根の上にまた屋根を作るという意。

★乳母日傘 (おんばひがさ)
子供が裕福な環境で、大切に育てられること。
【説明】幼児期にいつも乳母が付き添って世話をし、外出する時には、日傘を差しかけられることから、恵まれた環境で育つこと。「おんば」は「おうば」が、変化したもの。

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【か行】

★会稽之恥 (かいけいのはじ)
敗戦の恥辱。以前に受けた手ひどい恥辱。
【説明】中国の春秋時代、越王が会稽山で呉王に敗れ、さまざまな恥辱を受けたが、非常な苦労を重ねて名誉を回復した故事から。「会稽の恥をそそぐ」という形で用いられることが多い。
【出典】『史記』

★開口一番 (かいこういちばん)
口を開くとまず最初に。話を始めるやいなや。

★街談巷説 (かいだんこうせつ)
世間の噂。つまらない世間話や風説。
【説明】「街談」は街の噂。「巷説」はちまたの噂。どちらも世間の噂という意味で、同意の言葉を重ねて意味を強めたもの。
【類語】街頭巷語(がいとうこうご)

★呵呵大笑 (かかたいしょう)
大声でからからと笑うこと。
【説明】「呵呵」は、大声で笑うという意味。
【出典】『景徳電燈録』

★蝸牛角上 (かぎゅうかくじょう)
ささいなことで争うことのたとえ。小さな世界で、互いに争うことのたとえ。
【説明】カタツムリの左の角の上にある触氏と、右の角の上にある蛮氏が互いに領地を争い戦ったという寓話から。

★家常茶飯 (かじょうさはん)
家庭における日常の食事ということから、普通のこと、当たり前のこと。
【類語】日常茶飯(にちじょうさはん)

★旱天慈雨 (かんてんじう)
苦痛に立っている時に、援助や救いがもたらされることのたとえ。
【説明】「旱天」は日照り。「干天慈雨」とも書く。
【類語】大旱慈雨(だいかんじう)

★閑話休題 (かんわきゅうだい)
それはさておき、さて、といった意味。
【説明】話が本筋からそれて余談に及んだ時などに、元の話題に戻すときに使う。「閑話」はむだ話。「休題」は話をやめること。

★危急存亡 (ききゅうそんぼう)
生き残れるか滅びるかの危機が迫っていること。危険が目前に迫っている瀬戸際。
【説明】「危急存亡の秋(とき)」という形で用いることが多い。
【類語】生死存亡(せいしそんぼう)

★起承転結 (きしょうてんけつ)
漢詩の絶句(ぜっく)における構成法のひとつ。転じて文章や物語の展開、物事の組み立てを言う。
【説明】まず始まりがあり(起)、次にそれを受けた部分が続き(承)、内容が大きく変化し(転)、最後に結論、結果がある(結)という構成。
【類語】起承転合(きしょうてんごう)

★奇想天外 (きそうてんがい)
ふつうの人には思いもよらないような奇抜な考え。
【説明】「奇想天外より落つ」の略。
【類語】斬新奇抜(ざんしんきばつ)

★亀毛兎角 (きもうとかく)
亀の毛と兎の角。この世に実在するはずのないもののたとえ。

★九牛一毛 (きゅうぎゅういちもう)
取るに足りないささいなことのたとえ。
【説明】たくさんいる牛のうち、一頭の毛が一本抜けても目に付かないことから。
【類語】大海一滴(たいかいいってき)  蒼海一滴(そうかいいってき)

★狂言綺語 (きょうげんきご)
道理に合わない言葉や、うわべだけの飾った言葉。転じて、小説、戯曲などのことをいう。
【説明】小説などを卑しめて言う語。(きょうげんきぎょ)とも読む。

★恐惶謹言 (きょうこうきんげん)
おそれながら、謹んで申し上げるの意。
【説明】敬意を表すために手紙の末尾に記し語。
【類語】恐々謹言(きょうきょうきんげん) 恐惶敬白(きょうこうけいはく)

★行住坐臥 (ぎょうじゅうざが)
ふだんの立ち居振る舞いのこと。日常生活。
【説明】「行」は歩く、「住」はとどまる、「坐」はすわる、「臥」は寝るの意。これを仏教では「四威儀(しいぎ)」と言う。

★金枝玉葉 (きんしぎょくよう)
天子の一族など、高貴な身分の人々。皇族のこと。
【説明】古代中国の王の上空には、五色の雲が金の枝、玉の葉が茂るように出現したという伝説から。

★錦上添花 (きんじょうてんか)
美しいものの上にさらに美しいものを加え、一段と立派に美しくすること。
【説明】訓読では「錦上花を添える」と読む。

★空前絶後 (くうぜんぜつご)
今までに一度もなく、これからもありそうもないようなこと。非常に珍しいこと。
【説明】「空前」はこれまでにないこと、「絶後」は今後もありそうにないこと。

★愚者一得 (ぐしゃいっとく)
どんなに愚かな者でも、たまには名案のひとつも考え付くものだということ。
【説明】自分の考えを述べる時に謙遜して用いることもある。
【出典】『史記』
【類語】千慮一得(せんりょいっとく)

★鶏鳴狗盗(けいめいくとう)
鶏のものまねをして人をだましたり、犬のようにこそこそと物を盗んだりすることくらいしかできない卑しい人のたとえ。また、くだらないことでも何かの役に立つことがあるというたとえ。
【説明】中国戦国時代、斉の孟嘗君(もうしょうくん)が、鶏の鳴き真似ができる食客と、こそどろを利用して難を逃れた故事から。
【出典】『史記』

★月卿雲客(げっけいうんかく)
公卿と殿上人、高位高官の人々のこと。
【説明】天子を日に、臣下を月になぞらえ、「月卿」は三位以上の公卿、「雲客」は雲上人、殿上人の意。
【類語】卿相雲客(けいしょううんかく)

★懸河之弁(けんがのべん)
とうとうと流れるように、よどみなく話すこと。
【説明】「懸河」は急流の意。
【出典】『隋書』

★堅白同異(けんぱくどうい)
こじつけや詭弁(きべん)のたとえ。
【説明】中国戦国時代、趙の公孫竜(こうそんりゅう)が唱えた「堅白同異之論」によると、「堅くて白い石を目で見れば白いとわかるが、堅いことはわからない。手で触れれば堅いことはわかるが白いことはわからない。よって堅いことと白いことは同時には成立しない」と言う。

★効果覿面(こうかてきめん)
効き目や効果がすぐに現れること。
【説明】「覿面」は目のあたりの意。
【類語】天罰覿面(てんぱつてきめん)

★高山流水(こうざんりゅうすい)
妙なる音楽のたとえ。清らかな自然の形容。
【説明】中国春秋時代、琴の名手・伯牙(はくが)が高い山を思って弾くと、友人の鐘子期(しょうしき)が「泰山のようだ」と評し、流水を思って弾くと、「大河のようだ」と評したという故事から。
【出典】『列子』

★口耳之学(こうじのがく)
底の浅い、受け売りの学問、聞きかじりの学問のこと。
【説明】耳から入って口から出る学問の意で、人の言葉を鵜呑みにして、すぐに人に話すこと。
【出典】『荀子』
【類語】道聴塗説(どうちょうとせつ)

★荒唐無稽(こうとうむけい)
言うことや考えが大げさで、でたらめなこと。
【説明】「荒唐」は中身がなく、とりとめのないさま。「無稽」は根拠がなくでたらめなこと。

★紅灯緑酒(こうとうりょくしゅ)
歓楽街のたとえ。また、歓楽と飽食に浸る生活のたとえ。
【説明】はなやかな灯と、質の良い美酒の意から。
【類語】緑酒紅灯 (りょくしゅこうとう)

★呉下阿蒙(ごかあもう)
いつまでも進歩のない、無学の人のたとえ。
【説明】「呉下」は呉の国の意。「阿蒙」の阿は親しみをこめて呼ぶ接頭語で「蒙さん」の意。中国三国時代、呉の呂蒙(りょもう)は若いころ無学だったが、主君の勧めで勉学に励み、久しぶりに会った魯粛(ろしゅく)が、その学識の深さに感嘆して「もはや呉にいたころの蒙さんではない」と言ったという故事から。
【出典】『呉志』

★股肱之臣(ここうのしん)
主君の手足となって働く、もっとも頼りになる家来。腹心の部下。
【説明】「股」は足のもも、「肱」はひじの意。
【出典】『史記』
【類語】腹心之臣(ふくしんのしん)

★故事来歴(こじらいれき)
古くから伝わっている物事の由来、歴史。その結果をまねいたいきさつ、理由。
【説明】「故事」は昔あったこと、昔から伝わること。「来歴」は由来、いきさつ。

★壷中之天(こちゅうのてん)
俗世間とかけ離れた別天地。ユートピア。また、酒を飲んで俗世間のことを忘れる楽しみ。
【説明】薬売りの老人が、商売を終えると壷の中へ入るのを見た男が、自分も一緒に壷の中へ入れてもらったところ、中には宮殿があり、ご馳走が山のように並んでいたという故事から。
【出典】『後漢書』

★胡蝶之夢(こちょうのゆめ)
人生がはかないことのたとえ。夢と現実の区別がはっきりしないことのたとえ。
【説明】中国の戦国時代、荘周(そうしゅう)が蝶になった夢を見たが、目覚めた後、自分が夢で蝶になったのか、蝶が夢の中で自分になっているのか疑ったという故事から。万物一体の境地を示す寓話。
【出典】『荘子』
【類語】荘周之夢(そうしゅうのゆめ)

★言語道断(ごんごどうだん)
あまりにもひどすぎて話にならないこと。とんでもないこと。
【説明】もともとは仏教語で言語や文章にできない真理や悟りの境地のこと。「道」は口で言う意。
【出典】『維摩経』

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【さ行】

★再三再四(さいさんさいし)
何度も何度も。たびたび。
【説明】「再三」は再び三たびの意で、「再四」はそれをさらに強調した語。
【出典】『紅楼夢』

★三顧之礼(さんこのれい)
礼を尽くして、すぐれた人材を招くこと。目上の人が目下の人を特別に信任すること。
【説明】中国三国時代、蜀の劉備が諸葛孔明(しょかつこうめい)の庵を三度も訪れ、ようやく軍師に迎えたという故事から。
【出典】『前出師表』
【類語】草廬三顧(そうろさんこ)

★三尺秋水(さんじゃくしゅうすい)
研ぎすまされた刀剣。
【説明】「三尺」は剣の標準的な長さで約90センチメートル。「秋水」は秋の冷たく澄んだ水の意で、冴えわたった刀剣の光沢をさす。

★三者鼎立(さんしゃていりつ)
三人、あるいは、三つの勢力が鼎(かなえ)の足のように向かい合って並び立っているさま。
【説明】「鼎」は、ものを煮たり、祭祀(さいし)などに使われた三本足の器。
【出典】 『呉志』

★三千世界(さんぜんせかい)
この世のすべて、広い世界。全宇宙。転じて世間の意。
【説明】仏教の世界観で、「三千大千世界」の略。須弥山(しゅみせん)を中心とした広大な範囲が一小世界、その千倍が小千世界、さらにその千倍が中千世界、その専売を「三千大千世界」または「大千世界」と言う。

★三百代言(さんびゃくだいげん)
詭弁(きべん)を弄すること。詭弁を操る人。
【説明】もともとは弁護士をののしって言う言葉。「三百」は銭三百文で、わずかな金の意。「代言」は「代言人」で弁護士の意。明治初期に代言人の資格もなく、訴訟などを引き受けた者をののしった語から。

★三位一体(さんみいったい)
キリスト教で、父(神)と子(キリスト)と聖書は、唯一神の現れであり、元来、一体であるとする考え。転じて、三つのものが結びつきひとつになること。

★事実無根(じじつむこん)
事実であるという根拠がないこと。根も葉もないでたらめ。
【説明】「根」は根拠の意。

★自縄自縛(じじょうじばく)
自分の言葉や行動、心がけが自分を縛って、身動きがとれなくなって苦しむこと。
【説明】自分の縄で自分を縛るという意。
【類語】自業自得(じごうじとく)

★四書五経(ししょごきょう)
儒学を学ぶための基本となる中国の書物の総称。
【説明】四書は、『大学』『中庸』『論語』『孟子』、五経は『易経』『書経』『詩経』『礼記』『春秋』を言う。

★死屍累々(ししるいるい)
数多くの死体が重なり合っているさま。
【説明】「死屍」は死体、「累々」はものが重なり合うさま。

★時代錯誤(じだいさくご)
時勢を考慮せずに、昔のままを踏襲しようとすること。時代遅れ。アナロニズム。また、時代の異なるものを混同して考えること。

★実事求是(じつじきゅうぜ)
事実に基づいて真理を追究すること。
【説明】中国清代の考証学の学風。「実事」は、事実の意。訓読では「事を実にして是を好む」と読む。

★十中八九(じっちゅうはっく)
十のうち、八か九まで。ほとんど。
【説明】「じゅっちゅうはっく」とも読む。
【類語】九分九厘(くぶくりん)

★疾風怒濤(しっぷうどとう)
激しい風とさかまく荒波。
【説明】18世紀後半、ゲーテらを中心にドイツで展開された文学革新運動「トュトルム・ウント・ドランク」の訳語。この運動は啓蒙主義に反対し、自然や感情を重んじた。

★揣摩臆測(しまおくそく)
根拠もないのに、あれこれ推察すること。人の気持ちを勝手に推量すること。
【説明】「揣摩」は、あれこれ推し量ること。「憶測」はあて推量の意で、「憶測」とも書く。

★主客転倒(しゅきゃくてんとう)
順序や立場、軽重などが逆転すること。主従の関係が入れ替わること。
【説明】「主客」は主人や客人の意。転じて、重要なことと、従属的なこと。「しゅきゃくてんとう」とも読む。また、「転」は「顛」とも書く。
【類語】本末転倒(ほんまつてんとう)

★出藍之誉(しゅつらんのほまれ)
弟子が師よりもすぐれていることのたとえ。
【説明】青色の染料は藍(あい)という植物から取れるが、その青さはもとの藍の葉よりもずっと青いことから。

★城孤社鼠(じょうこしゃそ)
権力者のかげに隠れて悪事をする者。奸臣(かんしん)のたとえ。
【説明】城に住むキツネや、神社に巣くうネズミのように、人が手を出せない安全な場所にいて、勝手に振る舞う意から。
【出典】『晋書』

★常住坐臥(じょうじゅうざが)
座っている時も、寝ている時も、いつも。
【説明】「行住坐臥(ぎょうじゅうざが)」と一定の場所に住む「常住」が混同されてできた語。
【類語】行住坐臥(ぎょうじゅうざが)

★正真正銘(しょうしんしょうめい)
まったくのうそ、偽りがなく、本物であること。
【説明】「正真」は本物であること、「正銘」は由緒正しい名で呼ばれるものである意。

★焦眉之急(しょうびのきゅう)
眉が焦げるほど火が迫っている意から、非常に差し迫った危険や急務のこと。
【説明】もとは仏教語で、人はいつ死ぬかわからない身だから、来世の安楽を願うことが何より急務であるという意。「焦」は「焼」とも書く。
【類語】燃眉之急(ねんびのきゅう)

★枝葉末節(しようまっせつ)
主要でない、些細な事柄。本質からはずれたつまらないこと。
【説明】「枝葉」「末節」ともに、主要でない部分の意。

★白河夜船(しらかわよふね)
知ったかぶりをすること。または、正体もなく、ぐっすり眠り込み、何が起こっても気づかないこと。
【説明】京都を見物したとうそをついた人が、白河(京都の地名)のことを聞かれ、川のことだと思い込んで「夜、船で通ったのでわからなかった」と答えたという話から。
【出典】『毛吹草』

★私利私欲(しりしよく)
自分の利益や、欲求を満たすことだけを考えて行動しようとすること。

★針小棒大(しんしょうぼうだい)
些細なことを大げさに言うこと。
【説明】針ほどの小さなものを棒ほどに大きく言う意。
【類語】大言壮語(たいげんそうご)

★薪水之労(しんすいのろう)
人に仕えて、骨身を惜しまず日常の雑事なことを行うこと。炊事など、日常的な労働。
【説明】薪をとり、水をくむ意。

★人跡未踏(じんせきみとう)
いまだかつて人が、いちども足を踏み入れたことがないこと。
【説明】「人跡」は人の足跡、往来。「未踏」はまだ足を踏み入れていない意。

★森羅万象(しんらばんしょう)
天地間に存在する、ありとあらゆるものや事象。宇宙に存在するすべてのもの。
【説明】「森羅」は樹木が限りなく茂り並ぶ意。「万象」は万物の意で、「まんぞう」「ばんぞう」とも読む。
【出典】『法句経』

★寸鉄殺人(すんてつさつじん)
短く鋭い言葉で、相手の急所や欠点をつくことのたとえ。
【説明】「寸鉄」は一寸ほどの短い刃物で、小さい刃物で人を殺す意から。訓読では「寸鉄、人を殺す」と読む。
【出典】『鶴林玉露』
【類語】頂門一針(ちょうもんいっしん)

★星火燎原(せいかりょうげん)
ささいなことでも、放っておくと、あとあと手に負えなくなることのたとえ。小さな勢力が徐々に力を増し、侮れなくなること。
【説明】「星火」は星がきらめくほどの小さな炎。「燎原」は野原を焼く意。

★青天霹靂(せいてんへきれき)
突発的に起きる大事件。思いがけない変事。
【説明】快晴の青空から突然、雷鳴がとどろく意から。本来は、のびやかで躍進的な筆勢のたとえ。
【出典】陸游『九月四日鶏未鳴起作詩』

★千客万来(せんきゃくばんらい)
多くの客がひっきりなしに、次々やってくること。商売が繁盛しているさま。
【説明】「せんかくばんらい」とも読む。
【類語】門前成市(もんぜんせいし)
【反対】門前雀羅(もんぜんじゃくら)

★千軍万馬(せんぐんばんば)
非常に大きく、勢いが盛んな軍隊。戦場での経験が豊富なことのたとえ。転じて、社会経験が豊富なこと。
【類語】海千山千(うみせんやません) 百戦錬磨(ひゃくせんれんま)

★千言万語(せんげんばんご)
非常に多くの言葉。多くの言葉を費やすこと。
【出典】『燕詩』
【類語】千言万句(せんげんばんく)

★千古不易(せんこふえき)
永遠に変わらないこと。
【説明】「千古」は太古の昔。「不易」は変化しない意。
【類語】千古不抜(せんこふばつ) 万古不易(ばんこふえき)

★千差万別(せんさばんべつ)
物事に、さまざまな差異があること。
【説明】「せんさまんべつ」とも読む。
【類語】十人十色(じゅうにんといろ) 多種多様(たしゅたよう)

★千紫万紅(せんしばんこう)
さまざまな色の形容。色とりどりの花が咲き乱れること。
【類語】千紅万紫(せんこうばんし) 千態万状(せんたいばんじょう)

★千姿万態(せんしばんたい)
姿形やようすがさまざまであること。さまざまな姿や形。
【類語】千状万態(せんじょうばんたい)  千態万状(せんたいばんじょう)

★全身全霊(ぜんしんぜんれい)
その人がもつ体力、精神力のすべて。身も心もすべて。

★前人未到(ぜんじんみとう)
いまだかつて誰も到達していないこと。
【説明】誰も成し遂げたことがない偉業を達成した時などに用いる語。「未到」は「未踏」とも書く。

★前代未聞(ぜんだいみもん)
これまで聞いたことがないような珍しいことや、大変なこと。
【説明】「前代」は過去の意。
【類語】空前絶後(くうぜんぜつご)

★千万無量(せんまんむりょう)
はかり知れないほど、量や数が多いこと。

★千慮一失(せんりょいっしつ)
いかなる賢者でも、多くの考えの中にはひとつくらい誤りがあるということ。どんなに考慮したつもりでも。思いがけない失敗があること。
【説明】「一失」は、ひとつの誤りや失敗の意。
【出典】『史記』
【反対】千慮一得(せんりょいっとく)

★喪家之狗(そうかのいぬ)
やつれ、落ちぶれた人。帰るべきところがなく、放浪している人のたとえ。
【説明】喪中の家では、悲しみのあまり犬に餌をやるのを忘れてしまい、犬がやせ衰えてしまうという意から。「喪家」を家を失った意ととり、「宿なし犬」と解釈する説もある。

★草根木皮(そうこんぼくひ)
草の根と木の皮。漢方薬の原料のこと。また、まっとうな食べ物ではないもののこと。
【出典】『金史』

★漱石枕流(そうせきちんりゅう)
屁理屈(へりくつ)を言って、言い逃れすること。負け惜しみが強いことのたとえ。
【説明】中国晋の孫楚(そんそ)は「流れに漱(くちすす)ぎ石に枕す」と言うべきところを「石に漱ぎ流れに枕す」と言ってしまい、友人に誤りを指摘されたが、「石で漱ぐのは歯を磨くため、流れを枕にするのは耳を洗うためだ」と言い逃れたという故事から。夏目漱石のペナンネームはこの故事からつけたもの。
【出典】『晋書』
【類語】牽強付会(けんきょうふかい)

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【た行】

★大喝一声(だいかついっせい)
大声で怒鳴りつけること。また、その声。
【説明】「喝」は、もともと禅宗で、迷いを叱り、悟りを得させるための励ましの言葉。「大喝」は大きな声でしかりつける意。

★大言壮語(たいげんそうご)
おおげさに、威勢の良いことを言うこと。また、その言葉。
【説明】「壮語」は勇ましい言葉の意。
【類語】壮言大語(そうげんたいご)

★大声疾呼(たいせいしっこ)
大きな声でしきりに叫ぶこと。
【説明】「疾呼」は叫び立てるの意。

★大同小異(だいどうしょうい)
細かい点に違いはあるが、多くの部分が同じであること。大差がなく、似たり寄ったりであること。
【出典】『荘子』
【類語】同工異曲(どうこういきょく)
【反対】大異小同(だいいしょうどう)

★断簡零墨(だんかんれいぼく)
書物の断片。切れ端に書いた文章。
【説明】「断簡」は切れ切れになった書物。「零墨」はひとしずくの墨の意。
【類語】断編零楮(だんぺんれいちょ)  断編零墨(だんぺんれいぼく)

★竹頭木屑(ちくとうぼくせつ)
竹の切り端や、木の屑のように、細かなもののたとえ。小さなことをおろそかにしないたとえ。
【説明】中国・晋の陶侃(とうかん)が、船を作った時に出た木屑や竹の切り端をとっておき、木屑はぬかるんだ道にまき、竹で作った釘は船の修繕に使ったという故事から。

★竹林七賢(ちくりんしちけん)
中国晋代に竹林の中で清談を交わし、琴を楽しんだという七人の賢者。
【説明】阮籍(げんせき)、阮咸(げんかん)、山濤(さんとう)、向秀(こうしゅう)、劉伶(りゅうれい)、王戎(おうじゅう)、?康(けいこう)の七人のこと。

★魑魅魍魎(ちみもうりょう)
さまざまな妖怪変化(ようかいへんげ)や化け物の総称。転じて、私利私欲のために悪巧みをして、人を苦しめる悪人のこと。
【説明】「魑魅」は山の気から生じる化け物。「魍魎」は山川や木石の気から生じる化け物の意。
【類語】妖怪変化(ようかいへんげ)

★頂門一針(ちょうもんいっしん)
相手の痛いところをついた忠告、戒めのたとえ。
【説明】頭のてっぺんに鍼(はり)を打つ意から。「頂門の一針」という形で用いられることが多い。「ちょうもんのひとはり」とも読む。
【類語】寸鉄殺人(すんてつさつじん)

★津々浦々(つつうらうら)
あらゆる港や海岸、転じて、全国至るところ。
【説明】「つづうらうら」とも読む。

★天壌無窮(てんじょうむきゅう)
天地と同じように、限りなく永遠に続くさま。
【説明】「壌」は大地、「無窮」はきわまりがない意。
【類語】天長地久(てんちょうちきゅう)

★天地開闢(てんちかいびゃく)
天と地ができた世界の始まり。
【説明】「開闢」は天地が開き分かれる意。

★天地無用(てんちむよう)
荷物などの上下をさかさまにしてはいけないということ。

★当意即妙(とういそくみょう)
その場に応じた機転を即座にきかせること。即座の機転。

★同工異曲(どうこういきょく)
音楽や詩文などで、技巧は同じなのに趣が異なること。転じて、少しの差はあるが、内容は似たり寄ったりであること。
【出典】韓愈『進学解』
【類語】大同小異(だいどうしょうい)

★堂塔伽藍(どうとうがらん)
堂や塔、伽藍など、寺院の建物の総称。
【説明】「伽藍」は仏道の修行をするところ。

★蟷螂之斧(とうろうのおの)
弱い者が、自分の力をわきまえず、強い者に挑むこと。
【説明】斉の荘公(そうこう)が狩に出た時、その車に蟷螂(カマキリ)が前足を上げて立ち向かったという故事から。

★屠所之羊(としょのひつじ)
死期を間近に控えた人の形容。
【説明】屠殺場に引かれていく羊の意から。

★塗炭之苦(とたんのくるしみ)
泥にまみれ、炭火で焼かれるような、ひどい苦痛のこと。

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【な行】

★二束三文(にそくさんもん)
価格がきわめて安いこと。
【説明】まとめて安く売る時にも用いる。「束」は「足」とも書く。

★日常茶飯(にちじょうさはん)
毎日の食事。転じて、ありふれたこと、ありきたりなことのたとえ。
【説明】「日常茶飯事」に同じ。
【類語】家常茶飯(かじょうさはん)

★二律背反(にりつはいはん)
等しい妥当性を持つ二つの命題が、互いに矛盾し、両立しないこと。
【説明】ドイツ語の「アンチノミー」の訳。

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【は行】

★背水之陣(はいすいのじん)
一歩も後には引けない困難な状況。そういった状況で全力を尽くして物事に取り組むこと。
【説明】中国・漢の韓信(かんしん)が、川を背に陣を敷き、趙の軍勢に勝利をおさめた故事から。
【出典】『史記』

★罵詈讒謗(ばりざんぼう)
悪口を並べ、口汚くののしること。
【説明】「罵詈」「讒謗」ともにののしる意。
【類語】悪口雑言(あっこうぞうごん)  罵詈雑言(ばりぞうごん)

★罵詈雑言(ばりぞうごん)
口汚くののしること。また、その言葉。
【説明】「雑言」は、いろいろな悪口の意で「ぞうげん」とも読む。
【類語】悪口雑言(あっこうぞうごん) 罵詈讒謗(ばりざんぼう)

★万古不易(ばんこふえき)
永久に変わらないこと。いつまでも変わらないさま。
【説明】「不易」は変わらない意。
【類語】千古不易(せんこふえき)
【反対】有為転変(ういてんぺん)

★繁文縟礼(はんぶんじょくれい)
礼儀や規則、手続きなどが、こまごまとしていてわずらわしいこと。
【説明】「繁文」はこまごまとした飾り・規則、「縟礼」は細かい礼儀作法の意。

★美辞麗句(びじれいく)
美しく飾り立てた言葉。また、きれいごとばかりで内容のない言葉、誠意のない言葉。
【説明】うわべばかりで中身がないという悪い意味で用いる。

★百尺竿頭(ひゃくしゃくかんとう)
到達することのできる最高点。向上できる最高点。
【説明】百尺(約30メートル)もある竿(さお)の先端の意で、(ひゃくせきかんとう)とも読む。「百尺竿頭、一歩を進む」という形で用いると、到達した極点からさらに向上を目指す意。
【出典】『景徳伝燈録』

★風声鶴唳(ふうせいかくれい)
おじけづいて、小さな物音やわずかなことにも驚いたり、恐れたりすることのたとえ。
【説明】敗軍の兵が風の音や鶴の鳴き声を敵兵と思い、恐れおののいたという故事から。
【出典】『晋書』

★風林火山(ふうりんかざん)
戦いにおける行動の指針。時間や情勢に応じて適切な行動をとること。
【説明】「其の疾(はや)きこと風の如く、其の徐(しず)かなること林の如く、侵掠(しんりゃく)すること火の如く、動かざること山の如し」の略。武田信玄が旗印に用いた語。
【出典】『孫子』

★武運長久(ぶうんちょうきゅう)
武人や武家としての命運が長く続くこと。戦いの勝敗の運が久しく続くこと。

★不易流行(ふえきりゅうこう)
松尾芭蕉が唱えた俳諧の理念の一つ。変化するものも、永遠性をもつものも根源においてはひとつであるということ。
【説明】時代によって詠み方が変わっても本質は変わらない、あるいは変化を重ねていくことが永遠の本質であるなど、解釈には諸説ある。

★不可抗力(ふかこうりょく)
人の力ではどうすることもできない力や事態。
【説明】天変地異など、防ぐことのできない災害や、注意していても避けられない偶然の結果などに用いる。

★不得要領(ふとくようりょう)
あいまいで、要領を得ないこと。また、そのさま。
【説明】訓読では「要領を得ず」と読む。

★不立文字(ふりゅうもんじ)
言葉や文章によらないこと。
【説明】悟りは言葉や文字で表すことはできず、修行によって心へ伝わるものだという禅宗の教え。
【類語】以心伝心(いしんでんしん) 拈華微笑(ねんげみしょう)

★武陵桃源(ぶりょうとうげん)
俗世間を離れた別天地。理想郷。
【説明】武陵の漁師が川をさかのぼっていくと、桃の花の咲き乱れる理想郷を見つけたという故事から。
【出典】『桃花源記』

★文人墨客(ぶんじんぼっかく)
詩文や書画など、風流な道に親しむ人。
【説明】「墨客」は書画にすぐれた人の意で、「ぼっきゃく」とも読む。

★偏旁冠脚(へんぼうかんきゃく)
漢字を構成する部首の総称。
【説明】偏(つくり)、旁(つくり)、冠(かんむり)、脚(あし)の意で、垂(たれ)や構(かまえ)を含む総称として用いる。

★本末転倒(ほんまつてんとう)
根本の大切なことと、枝葉末節のつまらないことを取り違えること。
【類語】主客転倒(しゅかくてんとう)

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【ま行】

★名詮自性(みょうせんじしょう)
名は体を表すということ。名前は、その者の本質を表すということ。
【説明】仏教語で、「詮」は備える、ときあかすの意。「自性」は「自称」とも書く。
【類語】名実相応(めいじつそうおう)

★無理難題(むりなんだい)
とても解決できそうもない難しい問題。道理にはずれた無理な注文や、言いがかり。
【類語】無理無法(むりむほう)

★明窓浄机(めいそうじょうき)
明るく清潔で、快適な書斎。
【説明】「浄机」は、清潔な机の意で、「浄几」とも書く。
【出典】欧陽脩『試筆』

★名誉挽回(めいよばんかい)
いったん失った名誉や信用を取り戻すこと。
【説明】「挽」は引くの意で、「挽回」は元に戻すこと。
【類語】名誉回復(めいよかいふく)

★名論卓説(めいろんたくせつ)
見識の高い、優れた意見や議論。
【類語】高論卓説(こうろんたくせつ)

★面目一新(めんぼくいっしん)
世間の評価が良くなるように、外見や内容を全く新しく変えること。また、それまでとは違った高い評価を得ること。
【説明】「面目」は世間に対する対面のこと。
【類語】面目躍如(めんもくやくじょ) 名誉挽回(めいよばんかい)

★盲亀浮木(もうきふぼく)
出会うのが非常に難しいこと、めったにないこと。人が仏の教えに出会う難しさのたとえ。
【説明】百年に一度だけ海面に浮かび上がる盲目の亀が、流木のたったひとつの穴に入ろうとしても、用意にはできないという寓話から。
【出典】『雑阿含経』
【類語】千載一隅(せんざいいちぐう)

★門外不出(もんがいふしゅつ)
すぐれたもの、貴重なものを外へ持ち出さないこと。貴重なものを他人に見せたり、貸したりしないこと。

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【や行】

★薬籠中物(やくろうちゅうのもの)
いつも薬箱に入れておく常備薬。転じて、使いたい時にいつでも自由に使えるもののこと。身についた技術や知識、手なずけて門下に置けば役立つ人材などのこと。
【説明】「薬籠」は薬箱のこと。「自家薬籠中の物」という形で用いることが多い。
【出典】『旧唐書』

★有終之美(ゆうしゅうのび)
物事を最後まで、立派に成し遂げること。物事を成し遂げ、成果を挙げること。
【説明】「有終」は終わりを全うする意。

★有職故実(ゆうそくこじつ)
朝廷や公家、武家の古いしきたりや、先例となる事柄。また、それらを研究する学問。
【説明】「有職」は学識がある意で、もとは「有職」と書いた。「ゆうしょくこじつ」とも読む。

★要害堅固(ようがいけんご)
地形が険しく、攻め落とすことが非常に難しいさま。外的に対する守りが固いさま。
【説明】「要害」は地勢が険しく、敵の攻撃を防ぐのに便利な地点のこと。または、そのような重要な砦。
【類語】難攻不落(なんこうふらく)

★妖怪変化(ようかいへんげ)
人知を超えた不思議な現象や化け物。
【類語】魑魅魍魎(ちみもうりょう)

★庸中佼佼(ようちゅうのこうこう)
平凡な人々の中で、やや勝っている者のこと。
【説明】「庸」は凡庸、平凡の意。「佼」は勝っていること。

★夜目遠目(よめとおめ)
夜見たり、遠くから見たりすること。
【説明】「夜目遠目笠のうち」の略。夜見たり、遠くから見たり、笠をかぶっている時のほうが、ふだん見るよりも美しく見えるという意。とくに女性に対して用いる。

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【ら行】

★理非曲直(りひきょくちょく)
道理にかなった正しいことと、そうでないこと。
【説明】「曲直」は曲がったこととまっすぐなこと。
【類語】柳緑花紅(りゅうりょくかこう) 桃紅柳緑(とうこうりゅうりょく)

★流言飛語(りゅうげんひご)
根拠のない、でたらめな噂。
【説明】「流言」「飛語」ともに根拠のない噂の意。

★柳巷花街(りゅうこうかがい)
色町、遊郭のこと。
【説明】「花柳」はこの語の略。色町には柳や花が植えられていたからとも、あるいは遊女を柳や花にたとえたとも言われている。
【類語】花柳狭斜(かりゅうきょうしゃ)

★竜蟠虎踞(りゅうばんこきょ)
竜がとぐろを巻き、虎がうずくまるように、抜きん出た能力を持つ者がある場所にとどまり、権勢をふるうことのたとえ。また、ある地域で、すぐれた能力を存分に発揮すること。
【説明】「蟠」は居座る意。「踞」は座る意。本来は険しい地勢のたとえとして用いられていたが、転じて現在の意味になった。「りょうばんこきょ」とも読む。
【類語】虎踞竜蟠 (こきょりゅうばん)

★遼東之豕(りょうとうのいのこ)
他の世界を知らないため、他人から見ればなんでもないことを、得意に思うこと。ひとりよがりなさま。
【説明】遼東の農家に白い豚が生まれ、珍しいと思った農民が天子に献上しようと河東まで来たところで、白い豚の群れに出会い、無知を恥じて帰ったという故事から。
【類語】夜郎自大(やろうじだい) 井底之蛙(せいていのあ)

★綾羅錦繍(りょうらきんしゅう)
美しい衣服。また、美しい衣服を身に着けること。
【説明】「綾」はあやの絹、「羅」は薄絹、「錦繍」は錦と刺繍をほどこした織物のことで、高貴な身分の人が身につける、きらびやかな衣服のこと。

★累卵之危(るいらんのあやうさ)
きわめて不安定で危ういことのたとえ。
【説明】卵を積み重ねたように危険な状態の意から。

★魯魚亥豕(ろぎょがいし)
文字の書き誤りのこと。また、書き誤りやすい文字のこと。
【説明】「魯」と「魚」、「亥」と「豕」の字は、形が似ていて、書き誤りやすいことから。
【類語】魯魚帝虎(ろぎょていこ)

★論功行賞(ろんこうこうしょう)
功績の有無やその大きさに応じて、ふさわしい賞を与えること。
【説明】訓読では「功を論じ、賞を行う」と読む。

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【わ行】

★和洋折衷(わようせっちゅう)
日本風のものと西洋風のものを、ほどよく取り合わせること。
【説明】「折衷」は「折中」とも書き、調和させる意。






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