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総領（そうりょう）の甚六（じんろく）

「総領（そうりょう）の甚六（じんろく）」とは、第一番目に生まれた長男・長女は大切に育てられるため、他の兄弟に比べておとなしくおっとりした世間知らずが多いということを意味します。特に、長男を指していいます。

この言葉の語源ですが、「総領」とは家名を継ぐべき子供のことで長男を指し、「甚六」とは「順禄（じゅんろく）」が転じたものといわれます。つまり、順番どおり家禄を継ぐということで、長男はどんなにできが悪かっても跡目相続ができるということです。

「総領」とは領地を総て受け継ぐことの意味もあるようです。

また、一説には、「甚六」の「六」は「ろくでなし」の「ろく」からきたもので、「甚だしいろくでなし」を縮め、人名に見立てたものという説もあり、「宿六」などと同じ語源だということです。
ですから、「甚六」だけで、たいして能力がなくおっとりした長男という意味にもなります。